会社・学校・家庭など様々なところで人間関係がつきまといます。
完全無欠に引きこもらない限り、切っても切り離せないのが人間関係です。
関係を悪化させないために愛想笑いや、頼まれごとを一方的に聞いてしまう。
自分が困っているときは相手に迷惑だからとお願いができない。
仕事でも部下のために、チームのために、会社のためにと頑張って、頑張って頑張りすぎてしまう。
「ありがとう」と言われるのが嬉しくて、また頑張って頑張りすぎて、疲れてしまう。
もしかして、あなたはそんな「いい人」ではありませんか?
もしそうなら「いい人」を辞める、という選択もあります。
私自身、「いい人」でした。会社でも会社のために、上司のためにと仕事を引き受けてしまい、夜遅くまで残業していました。それで成果が出て、同僚のためになるならそれくらいいいか。と考えていました。
でも、なんだかうまく回らないんです。だんだん「いい人」でいることに疲れてしまいました。
「いい人」でいる自分に疲れていたら辞めてみませんか?
この記事では下記がわかります。
- 自分が疲れてしまう「いい人」はどんな人かわかる
- 「いい人」を山るために最初にする行動がわかる
『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』について
私はこの本を読みました。
ゾウの姿をした神様のガネーシャが主人公に課題と教えを与えます。
主人公はお笑い芸人を目指して8年前に脱サラした34歳の男性です。
しかし、なかなかお笑い芸人としての芽がでない。そんなときにガネーシャに出会い、教えを実践していきます。
本著はガネーシャだけでなく、釈迦や金無幸子といった貧乏神という魅力的なキャラクターも主人公に大きく影響を与え、主人公の貧乏な心が徐々に変わっていきます。
こちらは1の続編ですが、前作との関連性はほぼなく、続編から読み始めることができます。
ガネーシャがコテコテの関西弁を話すので、テンポよく読み進めていくことができました。
この本は「成功」と「お金」について書かれていますが、物語の中では「いい人」について
書いてあるところがあります。成功やお金持ちになるには「いい人」では難しいのですね。
本著の「いい人」について書かれた分をピックアップして、
「いい人」とはどんな人なのか、「いい人」辞める方法を考えていきます。
「いい人」に疲れた人とは?
では、まず「いい人」とはどんな人のことなのでしょうか。
結論、下記の人のことです。
- 自らGIVEするばかりで、相手から受け取らない人
- 自分の「何か」を守っている人
- 相手から嫌われたくない人
- 自分のやりたいことをしていない、または分からない人
順番に見ていきましょう。
自らGIVEするばかりで、相手から受け取らない人
著書にはこんな場面があります。
お笑い芸人の主人公は、お笑いのトーナメントに出場する元コンビの友人のコントを指導することになります。優勝させないといけない状況で、主人公は自分の借金もあるのに友人を助けるため、必死になっています。
そんな時、貧乏神の幸子さんから言われます。
「他人に与えることは大事です。でも、ただ与え続けるだけの人はー貧乏神に好かれてしまうのです。お金持ちになるためには、他人に与えるだけでなく、他人から受け取らなければなりません。」
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
相手に何かをGIVEすることはとても大事なことです。でもただ与え続けるだけではボランティアと変わらなくなります。相手へのGIVEを大事にするあまり、自分を疎かにしていては疲弊し続けるだけです。
自分の「何か」を守っている人
主人公は幸子さんに対し手こう答えます。
「だって、僕が松田に協力しているのは、あいつを助けるためであって、お金のためじゃないから」
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
※松田とは主人公の友人のこと。
ここでの「何か」とは、自分の「優しい人と言われたい」「相手のためで、自分のために動くとよくない」という考え方のことです。お金(自分)のためではなく、相手のためだけを思って助けようとしていませんか。
相手から嫌われたくない人
幸子さんは続けます。
「いい人」というのは、他人を喜ばせるのではなく、他人から嫌われたくないという気持ちから自分の欲求を抑えつけてしまう人です。でも、そういう人が何かを手に入れることはありません。なぜならー自分の欲求を抑え続けることで、どんどん『やる気』を失ってしまうからです。
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
「いい人」でいることは、相手のためではなく実は自分のためだったのかもしれません。「よく思われたい」「嫌われたくない」といった自分の気持ちからの行動だったのかもしれません。自分よりも相手。良かれと思ってしていたことは自分のため、また自分の欲求を抑えつけてやる気まで失っていたのかもしれません。
自分のやりたいことをしていない、または分からない人
借金を返す当てもなく、自分の将来に対する不安をずっと抱えたまま、僕はどこまで松田を応援し続けることができるだろうか。
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
自分のことを疎かにした状態で、相手のことを助けることはできません。いえ、短期的には十分できますが継続的に続けていくことはできません。
疲れない「いい人」とは?
それでは「いい人」ではないひとは、どんな人でしょうか。自分勝手で周りから見放される?
そんなことはありません。
ではどんな人でしょうか、それは前章で例を出した反対の人のことです。
- GIVEをして相手からも受け取る人
- 何かを得るたえに、何かを手放せる人
- 自分の欲求を口に出す人
- やりたいことをやる人、挑戦する人
GIVEをして相手からも受け取る人
主人公は幸子さんに、元コンビの友人にお笑いを教える一方、借金の返済をお願いします。
主人公は他人に与えるだけでなく、他人から受け取ることをしました。
そうはいっても、現実世界で急に相手に面と要求するのは難しいかもしれません。まずは相手に与え、自分も受けとっていいと考えるだけ、考えることからスタートするのもいいかもしれません。
何かを得るために、何かを手放せる人
幸子さんは主人公にこう言います。
「何かを手に入れるということは、何かを手放すということです。そして何かを手放す覚悟のない人がー成功することはありません。」
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
自分の望むことを得るためには、何かを手放します。
それは、自分の相手から「嫌われたくない」「よく思われたい」といった自分を守るための感情かもしれません。
自分が傷つかないためなら「いい人」でいるなら、それを手放してみましょう。
自分の欲求をきちんと言える人
幸子さんさらにこう伝えます。
「自分の欲求を口に出すと、他人の欲求とぶつかります。いい人ではいられなくなります。でもそうやって欲求をぶつけながら、それでもお互いが喜べる道を見つけていくことーそれが、成功するための秘訣なのです。」
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P221
最初は相手から嫌な顔をされるかもしれません。でも相手の話を聞き、自分の意見を伝えることで、自分の望む方向へと行動することができるのでしょう。
やりたいことをやる人、挑戦する人
ガネーシャからの言葉になります。
「自分の知らへん場所は、思いもよらんかった色んな経験をさせてくれる。つまり、そこは自分が一番成長できる場所やねん。」
引用:夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神P235
自分のやりたいことをしていると、自然とやる気が出てきますよね。
やりたいことには、思いもよらなかった大変なことや経験が隠れています。
それが自分の一番成長できる場所だとしたら、 「やりたいことをやる」とはとても理にかなっているものなのですね。
「いい人」を辞めるとどうなる?私の経験談
私のことになりますが、以前は職場ではとても「いい人」でした。自分で言うのもなんですが、相当優しい人です。
上司・後輩・同僚、だれにでも「いい人」で優しすぎるあまり、上司から率先して仕事を受けたり、終わっていない後輩の仕事を手伝ったり、あげく自分の仕事はふえるのに人には振れずいつも忙しく、毎日残業をしていました。
けど、残念ながら「いい人」につけ込む人はいるんですよね。。
当時、私は疲れ果てて、いい人を辞めることにしました。
結果、「いい人」を辞めると疲れなくなりました。
具体的には下記2つの効果がありました。
- 気楽になる
- なんだか上手くいくようになる
気楽になる
相手のためだけの行動ではないから気楽になります。
は、残業を続けていましたが、自分が一方的に負荷がかかりすぎているものは少しずつ断るようにしました。
具体的には自分の仕事の進捗状況を伝え理解してもらうことから始めました。
すると、無理やり行っていた残業を翌日に持ち越しや、後輩が手伝ってくれるようになりました。
なんだか上手くいくようになる
とても抽象的な言い方ですが、自分のストレスが軽減されていくにつれ、
少しずつリラックスできるようになりました。
すると後輩・同僚とのコミュニケーションを構えずにできるようになりました。 会話が増えるので意思疎通もできるようになり、相手へのお願いも気楽にできるようになっていきます。
いま思えば、私が壁をつくっていた部分もあったかもしれませんね。
「いい人」を辞めるための対処法 【自分との信頼関係を回復する】
とは言っても具体的に「いい人」を辞めるにはどうしたらいいかわかりませんよね。
私は「いい人」に疲れていた当時、家に帰るとぷつんと緊張がとけて、涙があふれ出ることもありました。
そんな当時の私の経験をお伝えします。
「いい人」を長く続けている人は、自分の本心が分からなくなっていたりします。
まずは、自分との信頼関係を回復することです。
「いい人」は自分で自分の欲求を抑えつけてしまう人です。そうするとやる気も失ってしまいます。
欲を出しても動いてくれない自分に対して、「どうせ自分は・・・」と考えてしまいます。
つまり自分は、自分に裏切られ続けているのです。
なのでまずはじめに自分との信頼関係の回復が必要です。
Step1:自分の欲求を自覚する
「いい人」に疲れているなら、まずは本当に簡単な欲求を自覚することからスタートします。
なんとなくぼーっとスマホでYouTubeばかりを見ている状況、ネットサーフィンしている状況なら、
「冷蔵庫に入っているアイスを食べたい」そんな欲求を自覚することからスタートします。
本当に、本当に些細な欲求です。一動作で叶うことで十分です。
Step2:欲求を叶えるために行動する
ジュースが飲みたい、まんがを読みたい、寝たいそんな欲求を叶えてあげるために
自分が行動する、それを自覚してみましょう。
一つ叶うと次の欲求が生まれます。
「次は、コンビニにあるアイスを買ってこよう」、「次はカレーが食べたいから材料を買って料理しよう」、「あそこのレストラン行ってみよう」「あ、そういえばスマホの買い替えしたいんだった」とどんどん欲求を叶えていってあげます。
すると自分のために行動できる自分、努力できる自分を自覚するようになります。
自分の些細な欲求をたどっていくと、どんどん大きな本質の欲求にたどり着きます。
ここまでくれば自分との信頼関係は回復しています。
自分の本心がわかるようになってきます。きっと 「いい人」を辞めるために行動することができるでしょう。
このステップをしてみて自分がどれだけ他人のために動いていたか分かりました。
まとめ:「いい人」でいるのに疲れたら自分との信頼関係を回復しよう
「いい人」でいることは、人間関係をスムーズにする上では必要なスキルかもしれません。
ですが、「いい人」でいることに疲れたのであれば、それは自分を大切にしていないことが原因かもしれません。
まずは、自分自身との信頼関係を回復して、自分の欲求を自覚する。
そして相手に自分の欲求を伝えましょう。
大丈夫です。「いい人」ではない本来のあなたは十二分に魅力的です。
「いい人」を辞めるためにまずは自分の欲求を自覚することから始めてみましょう。
この記事が読んでくれた誰かのお力になれていれば幸いです。
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